ちなみに、人が幸せと感じることは人それぞれだけど・・・、例えば、殺人を幸せと感じる人もいるけど、それじゃあ幸せになんてなれない。
人間社会で幸せになってる人間の思考回路は、共通して、この「幸せの素」を幸せと感じるようにできている。つまり、これら「幸せの素」を価値ありと感じるような回路に出来上がってるんだったよね。
その通りだよ。そして、それら「幸せの素」は、ハーバード成人発達研究が結論づけている、人が幸せで健康な生活を送るために必要な「身近な人と質の良い人間関係を築くこと」を形成する要素でもあるんだよ。
多くあるように感じるけど、実際には5つしかない。つまり、56で示した、補強、経験、交換、自制、分配、この5つだ。今日は、この5つについて説明しよう。
まず、「身近な人と質の良い人間関係を築くこと」に重要な要素は5つのうちの3つ、
「交換」「自制」「分配」なんだよ。
誰かと「交換」できるものを持っていない人は相手にされないよなぁ。また、我慢して自分をコントロール(自制)できない人、つまりルールや礼儀が守れない人は当然、質の高い人間関係には程遠いなぁ。さらに、自分のことばかりで「分配」しない人、つまり、人に優しくしたり、貢献できない人も、質の高い人間関係は築けないよな。
それらが積極的にできてる僕の周りに人は、とても高い確率で幸せに生きてる気がするなぁ。
・・・で、じゃあ、この「補強」と「経験」って何だ? 必要なのか?
おっ、良い質問だ。
実はこの5つには順番がある。というか、循環するんだ。
つまり、「分配」→「補強」→「経験」→「交換」→「自制」→「分配」・・・だ。
ここも、大事なんで覚えてくれよな。
ちなみに、仕事をする場合「交換」するものの中で、一番多いものは「知識」「技術」だ。この「知識「技術」が給料や信頼と交換されるわけだ。しかし、それらは「経験」しないと身につかないだろ。そして、たくさんの「経験」をするには、「いいね」と感じたものに対して自発的に動かなければダメだ。
だが、自発的に動くためにはエネルギーが必要だ。そして、そのエネルギーは「補強」され続けなければならない。具体的なエネルギーとしては、「仲間として認められる」、「ほめられる」、「注目される」、「大事にされる」、「愛される」などだ。
このエネルギーがあってこそ、人は安心でき、次の「経験」へと意欲的、自発的に循環できるんだよ。
つまり、5つのうち、この最初の「補強」「経験」は残り3つにつながる「交換」のためになくてはならない「幸せの素」なんだよ。
(以下次号)
前回、質の良い人間関係を築くために「いいね」と感じるべきことを「幸せの素」と紹介したよな。