68、「宿題」の解答例

上の図を見ながら、読んでください。

前回の模範解答だな。ブヒ🐷
  1. 人生は選択の連続です。選択は結果を生み出し、人によって評価もされます。結果が、良いか悪いか、幸か不幸かは別として、今の皆さんが今日ここにいるのは、たくさんの選択の結果です。
  2. 選択には3種類あります。目的の選択、方法の選択、やるかやらないかの選択です。
  3. 人はうまくいかなかった時、「選択を誤った」と言います。このことを、「考え方を間違った」という人もいますが、これは正しい分析とは言えません。
  4. なぜなら、その場合は、そもそも意識に上った選択肢がすでに間違っていることがほとんどだからです。では、うまくいかない人がなぜ、そんな選択肢しか意識に浮かばないのかについて説明をしましょう。
  5. まず、人には無意識と意識の領域があることを知ってください。ある実験では、朝の5つの行動パターンを分析するだけで1日の行動がほぼ予測できるという結果が出ています。つまり、人の行動はほとんどが、無意識によってパターン化されているということです。このパターン化を馴染みの表現で言うと習慣化ということになります。
  6. 次ぎに、人が選択をして行動に移るまでの流れについてみてみましょう。
  7. まず、モノやコトの情報が五感を通して脳に入ってきます。
  8. 最初の段階で、関心のないものを脳はピックアップしません。つまり、意識(選択肢)には上りません。なぜかというと、脳は常に膨大な量の情報を処理しているので、できるだけ省エネで動きたいと思っています。ですから関心のないものは脳の入り口でシャットアウトされる仕組みになっているのです。ちなみに、関心があるかないかは、脳が、「いいね」と感じるか、「嫌だね」と感じるかという極めて単純なコトです。(例えば、ポルシェに乗りたいという人にとって、ポルシェはいいね・・・)
  9. (ちなみに、暗記などがそうですが何回も繰り返して脳に刺激を与えることで、脳は「そんなに繰り返してすることだから、善いか悪いかは別として、きっち大切なことなんだろうと」なんだろうと判断することもありますが、今回は詳しく触れないことにします)
  10. 同じように、モノやコトの情報が五感を通して脳に入ってきます、これが関心のあるものだと初めて脳の中で処理し始めます。そして、脳内に既にある関心のある情報と結びついて処理を終えます。ただし、この間、まだ意識には上っていません。つまり、考えているわけではないのです。
  11. では、その「いいね」「嫌だね」がどのように脳内にインプットされるのでしょうか? それは遺伝、本能的なことももちろんありますが、「いいね」決めているのは経験や訓練によるものです。
  12. また、脳は省エネが大好きです。あることが起きたら毎回同じような方法で処理すれば脳への負担は減っていきます。このことを習慣化と言います。朝起きたら顔を洗う。夜寝る前には歯を磨く。いちいち、なんで顔を洗うのか、歯を磨くのか、そんなことを感じる必要もなく、脳が勝手に処理してくれるのです。
  13. ちなみに、脳は極力この習慣化を増やしていこうとします。この上の「関心あり」で最初に処理されたことも、何回か繰り返されるとやがては習慣化されていきます。そして、習慣化には行動だけでなく、考え方も含まれます
  14. しかし、人はコンピュータと違い波が一定ではありません。皆さんも経験があるように私たち身体には波があります。この波に影響を与えるのが揺らぎです。揺らぎとは体調や気分のことですね。この揺らぎによって人の無意識の「いいね」「嫌だね」の感じ方に大きな幅ができます。例えば、普段、習慣化されている朝の歯磨きも体調が悪いとしなかったり、朝からイライラしていると、普段は我慢ができる「嫌だね」が我慢できず怒鳴ってしまったり・・・、みなさんにも経験があると思います。
  15. この一連の流れをまとめるとこうなります。脳の反応(行動に至るやり方を選択するまでの過程)は、関心あり(本能、経験、訓練による)、もしくは習慣化による処理、そして、選択時の心の揺らぎによって起こります
  16. 実は、私たちは意識して考えているようでも脳の奥深くでは、常にこのような習慣化された無意識が脳に都合の良い選択肢を選び、それを意識して「考えた」ような気になっているだけなのです。
  17. 話を元に戻します。人がうまくいかない理由はなんでしょうか? そうですね、今の説明で、それは考え方(意識)ではないことがわかったと思います。考え方を一生懸命変えようと思っても、その大もとになる無意識や習慣を何らかの方法で変えない限りは変えようがないのです。
  18. では、この無意識や、習慣化された考え方や行動パターンをどのように変えればいいのでしょうか?

 

『その方法論』については次号

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